ヒヨと11人の王子サマ
「…そうなんです。アイツは何でも出来ちゃうんですよ。頑張り屋なんですよ。だからたまに不安になるというか。」
「…この家の家事全般を担ってるから朝も夜も忙しいんだよね…朝は家族よりも早く起きて朝ごはんを用意したり洗濯したりして、みんなを叩き起して、みんなを送り出して双子を保育園まで送って、そこから学校に行って勉強して、双子を迎えに行って買い物にしてご飯作って、明日の準備して宿題して。みんなが寝た後も色々補修したりして寝るのは大抵2時くらい。そして起きるのは5時。たったの3時間しか寝てないんだよ…」
「…俺ら以上に忙しい…。」
「その生活がもうすぐ3年。…そろそろ体も限界…いや、もうとっくに超えてるかも。」
「「「「「「……。」」」」」」
ガチャ
『はーい!出来ましたー…よ?え、なんですかこの暗い雰囲気は。』
「……別に。」
「…緋代、ありがとう!僕大事にするね!!!?」
『え、あ、はい。…いきなりどうしたんですか?』
「…困った時はしっかりと頼ってね?」
『?はい。』
「…緋代。」
『何でしょうか空閑さん。』
「…お疲れ。」
ポンポン
『?????』