気まぐれ猫くんの手懐け方


教室に着けば、いつもと変わらない光景が目の前に飛び込んできて。


私は緊張してドキドキと鳴る胸を押さえながら、自分の席へ向かった。


「………」


今日も、日差しを一身に浴びて

すやすやと気持ちよさそうに眠っている猫くん。


「……おはよう」


試しに挨拶をしてはみたものの。


「……」

「………」


すぴすぴと寝息を立てて寝ている彼は

悔しいけどやっぱり可愛くて。


だいたい何?そのピンは。


ピンクって。

男の子なのにピンクって。


可愛いよ、ねえ。


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