気まぐれ猫くんの手懐け方

「…っ、あっそ!」

「あ、まってよ猫くん!次はあれやりたい!」

「はあ!?まだなんか取りたいわけ?」


服の袖を引っ張ってくる陽愛を、不機嫌に振り返れば。


「いざ、勝負!!」


エアホッケーを指差して、陽愛はニッと笑う。

そんなゆるふわな格好してるけど、陽愛はやっぱり陽愛のままだ。


「…俺に勝てるとでも思ってんの?」


そんな熱血バカに付き合うのも悪くない。

あの、体育祭の時のような感覚に戻ったようだった。




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