雪の日 ~Cross Heart~
光平は、雪が降っていたら必ず窓の外を眺める。


雛子と『二人きり』になるための、彼の日課。


その背中を見つめるのが、あたしの雪の日の日課だったはずなのに。


今日は本当にどうしたんだろう。


ベッドから出ても、一歩も窓に近寄らない。


外を見ない。


「春陽(はるひ)も、コーヒー飲むか?」


コーヒーを入れるためにキッチンに立つ彼の姿を、目で追ってしまう。


ぱっと見、具合が悪いわけではなさそうだけど……。





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