永久の誓いからの逃亡
…。

…本当に?
本当にわかってくれる?

駿くんは今まで人気者で、いつも集団の中心にいる人生を送ってきてるんだよ。

そんな人が、今の私の気持ちにをわかってくれるんだろうか?

どんなに言葉にしても、伝わらないものってきっとある。

あーあ…。
こんなこと考えたくないのにな。

幸せいっぱいなはずの空間で、私は真っ黒な気持ちが目の前を漆黒に染めていく。

皆が作り上げる幸せの空間で、私は異物だ。
排除されるべき存在だ。

もう、この場にいることに耐えられない。

胸が締め付けられるように苦しい。
緊張なのか不安なのか、足がガタガタと震える。
そんな足で前へ進む。
ただし、行き先は控室とは逆方向。

…視界がぼやける。

朝、2人でくぐった門を見上げる。
そんな門を、今、1人で抜け出した。

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