七瀬クンとの恋愛事情
「ああ、もう時間ねぇからそこの公園のベンチかトイレとかでいいか?」
方向を変えて、公園に足を向ける
「…………っ!」
咄嗟に俺が掴んでいた腕を思い切り振り上げた
「なんだよ、一回シタら諦めんだろ?」
我ながらスゲェゲス発言だな。さすがに同僚にこれはないよな
「もう、いいっ!」
俺の前で目に涙を溜めながら肩を震わせた古坂に、盛大な溜め息をついた
「悪かったよ、だけど俺がそんな要求に応じる訳ないだろう」
「わかってる、どうせ無理なんだって………」
小さく力を入れた手をグーにして、必死で涙を堪えている
「でも、好きなんだもんっ」
顔を上げた古坂の腕が、そう言った瞬間に俺の首に巻きついた
「…………っ!」
唇が触れると、大胆にも口をこじ開け舌まで絡ませてきた
………クソッ、油断した
「悪いけど、なんも感じねぇわ……」
一度離れた唇に、そう伝えて古坂を背中から抱き寄せて俺なりのキスをかました
舌なんか絡ませないで、まるで相手の息を窒息でもさせるような乱暴で色気のないキス
「んんっ……!」
重ねた唇をゆっくりと離して彼女を見下げる
「はいっおしまい、いい思い出になったか?キスなんか誰とだって出来るんだよ男は。でも言っとくけど彼女には俺ちゃんと気持ちの込めたキスするから」
古坂の腰を引き寄せていた手を逆に放り出すように離してそう言いながら、口にまとわりついた彼女のグロスを拭い取ると、
古坂は下唇を噛んで俺を睨みつけながら身体を翻した