七瀬クンとの恋愛事情
花菱商事の人たちと別れて、それからタクシーを拾い、高科課長に連れらて店内の明るい洋風居酒屋に入った
そこはカントリー風になっていて女性受けの良さそうなとこだ
「何飲む?」
「あ、じゃあとりあえずジンフィズで」
雰囲気に乗ってまずはカクテルから
それぞれの飲み物が揃って乾杯にグラスを重ねた
「なんだか久々だな、こうしてお前らと顔突き合わせて飲むのって」
高科課長がしみじみとそう言う
「そういえばそうですね、最近は後輩の飲み会に便乗してるけど、昔は俺たちだけでしたもんね」
確かに、でもその昔のメンバーは私と脇谷くんともう1人の同期の筒井綾子もいた
そしてその同期3人の1年半前に中途採用で入社して私たちの指導役だった高科課長
よくその4人で飲みに行っていたっけ
とは言っても筒井綾子は現在『宗馬綾子』社長夫人であらせられるから、こんな久々なメンバーのことなんか……
「…………」
「倫ちゃん、どうした?」
「え、あ、いえっそうですね。でも今は綾子がいないから………あ」
自分から綾子の話題を振るのは避けていたはずなのに、最近は何となく自然に思い出す
「綾ちゃんかぁ、もうすっかりお母さんなんだろうな」
「2人目がお腹に出来たんだろ?確か、松原」
「ああっうん、そうだって」