七瀬クンとの恋愛事情


「それが問題ありなのっ!考えてみてよ、
あの『七瀬さん命』だった古坂さんが自分の部屋に呼んだその日に別れてるのよ?!
……余程の事があったに違いないのに、古坂さんに聞いても『私には無理』とか『思い出させないで忘れるんだから』なんて言うのよ!」.


「「……………っ」」


「今更どうしたのよ、余程の事って?」


ここで少し話すことを躊躇うような藤間さんの様子が伺える

「聞いたのよ私、七瀬さんの性癖について…」

「性癖?」


………せ、せいへき?
私たちは一瞬顔を見合わせた


「実は七瀬さんって………らしいの」


ん、ん?
声を落としてたためか、よく聞こえなかったけど
なんか聴き慣れない言葉が……


「赤ちゃん…プレイ?!ってそれなにっ?」

その言葉をお友達がご丁寧にもう一度リピートさせると、すかさず藤間さんが遮るように彼女の口を押さえ込んだ

同時に私も聞いた瞬間、隣にいた七瀬くんが今にも飛び出しそうなのを抑えた


「しっ! 私だってそれ聞いた時はまさかって思ったけど、あの古坂さんがその場で引くくらいの出来事っていったらそれくらいの変態プレイくらいしか……」

「………確かに、好きな人がいきなり赤ちゃん言葉になったりママとか呼んできたり、ましてやおしゃぶりとかオムツ……」

「無理!むりよ、無理!!絶対無理〜ぃ!!なのに私七瀬さんに『私で試してみて』なんて言っちゃったの!」



「ええっーー!!」


ちょっと待ってよ、何故そこで『赤ちゃんプレイ』が浮上してくる訳??
と、そう思いながら聞いてて信じられないといった隣の七瀬くんを仰ぎ見る

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