副社長のいきなり求婚宣言!?
「“俺は気持ちがないとシない主義”。そう言ったろ? 忘れたか?」


 絡め取られた手を引き上げ、熱い口唇が私の指に優しくキスをする。

 同時に見つめられる瞳に、深い口づけよりも、もっと単純に脈が跳ね上がった。


「気持ちがあるから、こうやって抱き締めるに決まってんだろ」


 ドキドキと身体中が期待に鼓動を急かされる。

 副社長の言葉を待ち受ける怖さと期待に、熱い身体が震えだした。


「好きだよ、まどか……最初から、ずっと。

 たぶん、お前の描いた画に名前を見つけたときから、俺の気持ちはこうなる運命だった」

「副、社ちょ……ッ」

「もう名前では呼んでくれないのか? あれすげぇ萌えたんだけど」


 耳たぶを咥えられて、そこで吐き出される吐息に、身体が震える。

 嬉しそうに私を苛める副社長が、たまらなく愛おしい。

 私なんかに、ときめくポイントがあるなんて、副社長もずいぶん変わった趣味をしている。

 でも……


「ほら、まどか」


 甘えた声音に、それが嘘でもなんでもないんだって、思わせる。
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