副社長のいきなり求婚宣言!?
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最後の一枚をプリントし終わり、表紙を作った数枚の束をA3サイズのレールファイルに綴じる。
副社長室の別空間で、大きなテーブルの上に、その出来上がった社内コンペ応募の作品を置いた。
「ありがとうございました、副社長」
副社長に向き直り、深くお辞儀をする。
言葉にして、ようやく込み上げてきたのは、しばらくぶりの達成感。
住宅そのものはないけれど、目標と夢を持って何かを成し遂げることは、やっぱりとっても楽しいし、その達成感は何度味わっても気持ちいいものだ。
なのに……
「これはいけると俺も思ってる。もちろん俺も全力で推すけど、他からも高評価をもらえる自信がある」
きらきらとした眼差しでテーブルの上の作品を見つめる瞳。
どこをとっても素敵な副社長との距離に、心が切なさを感じている。
とうとう完成してしまった。
達成感があって、嬉しいはずなのに……
この天上の部屋に初めて来た日から、約二ヶ月。
明日からは、もう来ることはないんだと思うと、嬉しい部分の下からじわりと淋しさが滲み上がってくる。
最後の一枚をプリントし終わり、表紙を作った数枚の束をA3サイズのレールファイルに綴じる。
副社長室の別空間で、大きなテーブルの上に、その出来上がった社内コンペ応募の作品を置いた。
「ありがとうございました、副社長」
副社長に向き直り、深くお辞儀をする。
言葉にして、ようやく込み上げてきたのは、しばらくぶりの達成感。
住宅そのものはないけれど、目標と夢を持って何かを成し遂げることは、やっぱりとっても楽しいし、その達成感は何度味わっても気持ちいいものだ。
なのに……
「これはいけると俺も思ってる。もちろん俺も全力で推すけど、他からも高評価をもらえる自信がある」
きらきらとした眼差しでテーブルの上の作品を見つめる瞳。
どこをとっても素敵な副社長との距離に、心が切なさを感じている。
とうとう完成してしまった。
達成感があって、嬉しいはずなのに……
この天上の部屋に初めて来た日から、約二ヶ月。
明日からは、もう来ることはないんだと思うと、嬉しい部分の下からじわりと淋しさが滲み上がってくる。