ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~
(なんだか恥ずかしい……ちゃんと謝らないと……!)
葵はきゅっと唇を噛みしめた後、蒼佑を見あげる。
「なんだか今、ちょっとあなたの行動をしばるような言い方になってしまって、ごめんなさい」
「え?」
「あなたはどこの誰と、どんなふうに過ごしたっていいの。だから、私ばっかりに構わなくても」
「葵、それは違う」
蒼佑はかすかに首を振って、それから葵の目をじっと見つめる。
「俺は君に縛られたい。束縛されたいし、誰かと好きなように過ごしていいのなら、俺は、君と永遠にふたりでいることを選ぶ」
「え……」
目を丸くして呆気に取られている葵を見て、蒼佑は苦笑いする。
「重いだろ。引いた? でも俺は、本当はこういう男なんだ」
葵の手を引いて、指先に唇を押し付ける。
「昔の俺は、君の前ではずっと、優等生だった。嫌われたくなくて、親が決めた婚約者という立場で、君を大事にしているふりをしていた。だが本当は違う。尊敬と恋心が入り混じった目で君に見つめられるたび、たまらなく欲情していた。どこにでもいる、本当に平凡な、普通の男だった」