ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~

 その切実で、ストレートな欲望を聞いて、葵も当然そうなるのが自然だと、思った。

「うん……私も……蒼佑さんが、好き……愛してるから、あなたの好きにして」

 両腕を伸ばして、彼の背中を抱き締めた。




「葵……葵……っ」

 耳もとで蒼佑が葵の名を呼びながら、激しく腰を打ち付ける。

 多分、最初は優しかった。いや、優しいと言うよりも、慎重に、事を運んだというほうが正しいだろうか。
 だが、葵が蒼佑を受け入れて、しばらくして、蒼佑は堰を切ったように、激しく葵の体をむさぼり始めた。
 まるで長い間、空腹だった野生の獣が、ようやく獲物を口にしたかのように、すみずみまでしゃぶって、なめて、味わいつくしながら、骨まで全部かみ砕き、飲み込んでしまうような、そんな貪欲さがあった。

 実際、蒼佑は葵と別れて八年間、誰よりも上等な男でありながら、異性をよせつけなかったのだから、その積年の思いが爆発したと思えば、仕方ないのかもしれない。

 葵は男性に抱かれるのは当然初めてだったが、肩や首に何度も歯を立てて葵を責め立てる、蒼佑を愛おしく思った。

< 261 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop