ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~
(幸せにする……絶対に幸せにする……傷つけないように努力する。泣かせたりしない……)
そうやって祈るのは、すべて自分のためだ。
勝手すぎて、我ながら気分が悪くなってきた。
(俺は、こういう時の俺が、死ぬほど嫌いだよ……葵……)
葵はふと目を覚まして、天井を見上げる。
まだ部屋の中は暗い。
振り返ると、蒼佑が眉のあたりにぎゅっと深いしわを作って、眠っていた。
少し悩んだが、
「――蒼佑さん……蒼佑さん……?」
呼びかけて、肩をゆする。
「ん……あ……ああ」
蒼佑は唸り声をあげた後、身をよじるようにして顔を上げ、うっすらと目を開けた。
「起こしてごめんなさい。でも、なんだか苦しそうだったから」
葵はそっと指を伸ばし、蒼佑のみけんにふれ、そして首、肩と手を滑らせていく。
「声を我慢するみたいに、全身に力が入ってた……大丈夫?」