ひざまずいて、愛を乞え~御曹司の一途な愛執~
「ちょ、ちょっと津田さんっ!?」
そこまでばらされたら立つ瀬がない。葵はアワアワと口を開いたり閉じたりしてしまった.
「この男、金もあって行動力もあって、しかも自分がやってることのヤバさは、理解してるわ。無理無理……こういう人間には勝てないって、昔から相場が決まってるの」
そして渉は、仕方ないわね、と肩をすくめる。
「そんな……」
確かに蒼佑の行動力は尋常ではない。
けれど自分にだって生活があるのだ。仕方ないでは済まない。
「まぁ、待ちなさいよ。でも、交渉の余地はあるでしょ」
「交渉……?」
交渉など一度も考えたことがなかった葵は、少し驚いた。
だが、仕事でもあるまいし、そんなことが出来るだろうか。
あまり期待できないなと思いながら、顔を上げると、
「うーん。とりあえず立ち話もなんだし、三人でお茶でも飲みましょうよ。さっ、レッツゴーよっ!」
なぜか、渉の先導で、蒼佑と一緒に、お茶を飲みに行くことになってしまった。