私の声は君だけのもの


歩都は目を見開いた


「い、いや!ちがくて!

…昨日、偶々テレビで優希のキスシーンを見ちゃって

何かそれをでモヤモヤするっていうか…」


「優希さんのキスシーンなんて今までだって沢山あったじゃん」


「……そうなんだけど、今までは見ないように気をつけてたの

でも昨日見ちゃって

それで気になっちゃって歩都に相談しようと思ったんだ」


「ってか、どんな感じか聞くってことはお前はまだ優希さんとキスしたことないの?」


「………うん…」


「うわー、優希さん超可哀想じゃん」


「そうなのかな?」


「優希さんだって男だから、好きな女が目の前にいれば、キスくらいしたくなんだろ

それを今までお前のことを想って我慢してたとか、マジで尊敬するけど、流石に可哀想だわ」


「………」


私は何にも言い返せなかった


「……私はどうしたらいいの?」

「何気なく誘えばいんじゃね?」


「どうやって?」

「うーん…、例えば……」









「よしっ!この3つを行動に移してもしキスをされなかったら、もうキスは諦めろ」


「……本当にこれで良いのか不安だけど、取り敢えずありがとう、歩都」



こうして昼休みが過ぎていった




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