お茶にしましょうか
「邪魔だなんて、とんでもない。何も、問題ありませんよ」
「お前は問題、ありまくり。江波の会社、土日休みだから、俺の大学の部活が無い日に海行こうって、前から言っておいたのにさ。
まさか忘れて、萩原さんとかき氷食べに行く約束してるとは、思わなかった」
「まあ、ご丁寧にご説明くださり、ありがとうございます。でも、どちらも叶いましたね」
「本当だよ。江波の贅沢者」
「お、お前だって、何やかんや言って、楽しんでたじゃないか」
「うん。楽しかったのは、事実だね。ありがとう」
「なっ。いちいち何なんだ、お前は……!」
「ありがとうございます、江波くん」
「はっ、ど、どういたしまして……」
私の方が、よっぽど贅沢者であります。
今現在の高校の風景からは居なくなった彼らと、あの頃と何ら変わらず、愉快な時間を楽しめているのです。
あの頃が、ひどく懐かしく思えました。
その時、その風景の中に確かに居た、最後の最後に私を認めてくださった彼女の姿が、頭に過ったのです。