お茶にしましょうか



どうやら私は、浮かれてばかりも居られないようです。

今日まで考えもしなかったことに対しては、私に落ち度があるとしか言いようがありません。




「あ……なんかすみません。楽しいときに、現実に引き戻すような話をふって……」

「いえ。ありがとうございます。おかげで、大事なことを思い出しました」

「……まあ、ゆっくり、自分第一に考えたら良いと思いますよ」



そうおっしゃってくださった江波くんの表情は、少し寂しそうでありました。

彼のことですから、我を忘れる程、騒いでいたこの時間に水を差してしまった、という罪悪感からなのでしょうか。

私には、そうではないように感じられました。

常に他人想いな江波くんにも、目指すものはあったのでしょうか。

それは現在、叶っているのでしょうか。

それとも、それに向かうために、努力を積むことは、できているのでしょうか。
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