コンビニの遠藤君
コンビニの外側
今日は金曜で久しぶりに同期会があった。

同期の中でも特に仲がいいのが、美咲と藤木君だ。

二人は総務所属で私は営業の事務担当。

元々美咲と仲良くしてて、美咲が同じ部署の藤木君も誘って飲みに行ったりしているうちに三人でつるむようになった。

美咲は明るくておしゃべり大好きなタイプだけれど、サバサバした所もあって気をつかわないで良い子だ。

藤木君も社交的だけど軟派な感じはしない、爽やか君。
私と美咲には特に遠慮なくものを言うので良く美咲と漫才みたいな言い合いをしてて面白い。

同期会の後、飲み足りないという事で、私の家で飲み明かすことになった。

時々、三人共に恋人がいないときには誰かの家で遠慮なく飲む。

男女が混ざっているので、恋人の有無は結構大事。

でないといつ焼きもちの火種になるか分からない。

実際美咲がそれで過去に痛い目にあった。

というわけで三人の部屋飲みは結構久しぶりだったりする。

「沙良、途中でコンビニ寄ってお酒とつまみ買って行こう。」

「うん。そうだね。」

今は10時半。今日は遠藤君いるかな?とひそかに期待してしまう。

「堂島ん家からコンビニ近くて良いよな。俺の所は駅降りて家通り越さなきゃ無いからさー。」

藤木君がうらやましそうに、近づいてきたコンビニのあかりをながめながら言った。

「でしょー。しょっちゅう行っちゃうよ。」

なんて話しながらコンビニに到着。

レジを見ると、いつも通り遠藤君がいた。



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