コンビニの遠藤君
目が覚めると、時間は5時半だった。

もちろん朝の。

痛むこめかみをもみながら、部屋を見渡すと藤木君と美咲はそれぞれソファや床で寝ていた。

私が寝たのは確か2時ぐらい。

この人たちはいつまで飲んでたんだろう。

起こさないようにそっと動き、とりあえず冷蔵庫の水を見ると、1本しかかなった。

足りないな。

朝ご飯も軽く欲しいし、コンビニへ行くか。

水を飲み、歯を磨いて、顔を洗う。

部屋着の上からパーカーを羽織り、こんな時間だしこの格好で良いかと思い部屋をでる。

少しひんやりした朝の空気が気持ち良い。

コンビニにたどり着き、はっとした。

やばい。遠藤君いたらどうしよう。スッピンだし、部屋着だ。

でも、いまさら引き返すのもあれだから、恐る恐る入ると、店には違う店員さんが一人でいて、ほっとする。

良かった。

水とお茶、それに朝ご飯用にチンするご飯のパックとインスタントのお味噌汁を3人分買って外にでた。

「あ。」

と後ろから声がして、振り返ると、遠藤君がいた。

「あ。」

と私も声がでる。会っちゃった。嬉しいけど、恥ずかしい。

遠藤君はバイト終わりらしく私服で、ジーンズに黒シャツ姿だった。

ぺこっと礼してくれるので私も会釈する。



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