お前だけが欲しくて
店を出て帰ろうとすると、宮園が私の腕を掴んできた
……来ると思っていたよ
思った通りの行動をしてくれる宮園に内心細く笑う
「辞めんの何で俺に言わなかった?」
「何でヤるだけの仲でしかないセンパイに言わなきゃいけないんですか?」
「…俺は、お前が……」
「''好き''とか言うわけないですよね?
私、センパイみたいに遊んでいる人、大嫌い何ですよ」
「……は?」
「センパイに近づいたのも、ヤったのも、センパイに酷いフラれ方した親友の仕返しです
と、言うことでもう2度と私の前に現れないことを願ってます
さよなら」
立ち去る私
「フザケンナヨ」
そう小さい声で呟いた宮園は、私の腕を引いて腹を殴ってきた
霞む視界の中、酷く顔を歪めた宮園が見えた