君との距離5cm
「…ごめんね、あお……」
今にも落ちそうな涙を必死に堪えて
あおに素直に話した。
ここであおに嘘をついても仕方がないと思った。
嘘をついて、あおにこれ以上悲しい顔なんてさせたくないって思った。
あおにはずっと笑顔でいてほしいから。
あおが笑っていると、
私も幸せだから。
ずっとひっかかっていた事、あお本人に話す事で少しずつ絡まっていたものが解かれていく。
優しい顔で私の話を聞くあおに胸が痛くなる。
胸が痛いのに、
そんな顔がかっこよくて、
バクバク心臓が動いているのが分かる。
"日和がそんな気持ちなら"
ふいに海里の言葉が脳裏に浮かんだ。
海里の言う、私の気持ちが分からなくて
それを知る為に海里と添い寝フレンドをする事にした。
分からなかったのに、
分からなかったはずなのに、、
今……その言葉の意味が分かる気がしてきた