始まりのラピスラズリ


「…今日のハル先輩、おかしいですよ」


まだ上がらない花火を待ちながら、私は食べ終わったリンゴ飴の棒を包みに戻す。


「は?」

分からないといった顔で私を見てくる先輩。


「だって…、私のこと、可愛いって言ったり。
リンゴ飴を買ってくれたり…、手を繋いでくれたり…。
それに、今日の先輩、凄く笑いかけてくれる」

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