始まりのラピスラズリ


「俺は、バスケが…、出来ないんだ」


「出来ない……?」


俺の言葉に驚きながら聞き返してくる椎名。


「3年前、スリーを打った時に、アキレス腱を断裂した。
怪我自体は半年で治ったけど…、俺はそれから飛べなくなった」


「それって……、っ!」


椎名は分かったようにハッとする。


「何度も、何度も…、やってみた。
でも、シュートを打とうとすると、あの日の記憶がフラッシュバックして…、飛べないんだ。
それは多分、俺の心が弱いから…。
結局、あの日みたいになるのが怖くて、自分の中でストップをかけてる。
カッコ悪いよな……」


俺は自分の情けなさに思わず自嘲する。

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