ドクターと甘い恋
でも、嶺菜が自分から言ってくれたのは初めてで。


ゆっくりだけど、一歩を踏み出せた。



「嶺菜、それで寝れなかった?」



コクンと隠さずに頷く嶺菜。


やっぱり寝不足からくる貧血と疲れが重なったのだろう。




「嶺菜、お前バカだろほんと」


「はる、くんっ…ごめん、なさいっ。

言いたかった、はる、くんが気づいてたとき、からっ。

でも、でもぉっ…!」



「あー。もー。どれだけ泣くの。

この泣き虫嶺菜。」




大翔の言葉に嶺菜はぐしゃっと泣きながら必死に伝えようとする。


その姿がなんとも愛おしくて。




俺、こんなに嶺菜に依存してたっけな。


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