ドクターと甘い恋
「陽向先生、はるくん。」


「ん?」


「なーに?」



点滴の雫の調節をするはるくんと、わたしに体温計を渡し鳴るのを待つ陽向先生の名前を呼ぶ。


ふたりが振り向いたのを確認して、言葉を紡ぐ。




どうか、ふたりに届くようにと心を込めて。






「本当に、ありがとう」



見捨てないでくれて、ありがとう。

支えてくれて、ありがとう。

治療してくれて、ありがとう。



色んな思いのこもった、"ありがとう"


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