俺はいつも一歩遅くて…。

キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン


「SHR終わり〜。
オリエンテーションの感想シート
明日までの提出だからねー。」

「「はーい。」」


今日1日、俺も頑張って見たけど…
ただいつもより会話が多いだけだった…

鈴木も話しかけるようになってるし…


「おい。なずな、置いてくぞー」
鞄に教科書を詰めていると
ドアの方から椿が呼ぶ声が聞こえた。

「あ!おい。待てよっ」急いで鞄を担ぐ。

「椿!なずな!これから部活?」
後ろを振り向くと、そこには真琴がいた。

「おー!真琴。
お前は陸上部入ったんだっけ?」

「そそ。だから高校生活の体育祭は
私に勝てると思うなよ〜?」

「真琴が俺らに勝てるかな?」
そう言いながら椿を見る。
「特に俺は手強いからな〜?」
椿も向こうでドヤ顔してる…。

「あ。そう言えば陸上部、
高校総体の日付がバスケ部とズレてるから
応援、凛といってあげるよ!」
ウィンクしながら真琴が言う…。

こいつもそう言えば知ってるんだった。
もしかして今朝のもわざと…?


「じゃあなおさら気合い入れないとな」
「気合い入るでしょー?頑張れよっ!」
「お前もなっ‼︎」


そう言って教室で真琴と分かれると

俺は椿と急いで部室へ向かった。
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