俺はいつも一歩遅くて…。

「なずなー」


俺がもっとキザな台詞言えたらな〜

例えば…
『今日も可愛いね。子羊ちゃん』
とかか?



「なずっ」



でも俺にはそんなの無理だぁぁぁぁぁぁ



「おい。なずな‼︎」


どんっ

と机を叩かれた


「な。何だよいきなり」
「いきなりじゃねーよ。
真琴も凛も呼んでたじゃねぇか」

真琴と凛?

椿の横に目をやると
そこには心配そうに真琴と凛が俺を見てる


「どうした?」


「実はね‼︎
今度のオリエンテーション。
私は当たり前凛とやるのですが〜」

そう言って真琴は凛に抱きつく
そして俺を見て物凄くドヤ顔をした。


こいつ…
俺が凛が好きな事知ってくるくせに…


「で、でね!
真琴と同じグループになれて
嬉しいんだけど…ホラ、真琴美人だし…
同じグループになりたい男子が多すぎて…
どうしようって迷ってたら
真琴が椿となずなはどうかなーって…」
凛は、申し訳なさそうに笑いながら言った。


「でも俺らも何人かの女子に
誘われてるんだよなー」

「それは椿がモテるからで。
俺は真琴達が良いけど…。」

いつものメンバーだし話しやすい…

そう思って凛と真琴を見ると

「ほぉ〜?そんなに私達が良いのかぁ‼︎」
ニヤニヤしながら真琴が見てきた

「な!話やすいからってだけだ!」
焦っていると

「私も、椿となずなは、
話しやすい男の子だよっ」

凛が、物凄く可愛い笑顔で言ってくれた。

「え〜凛。私はー?」
「まこは最高の親友だよっ大好きっ!」
「きゃー‼︎私も凛が大好き‼︎愛してる〜」

くぅー可愛すぎだろ‼︎
真琴くっつきすぎだ‼︎そんなにハグして


「なずな」
「ん?何だよ」
「お前見過ぎ」
「なっ‼︎」

やべっ。
ついガン見してしまった…。


「で。どーする?」
「俺はどっちでも〜」
「俺は…」
凛の顔を見る

凛は少し真剣に俺を見つめてくれていた

「凛と真琴のグループと一緒がいい」
「やったぁ‼︎」
俺がそう言うと、すぐに凛が喜びだした

「凛はそんなに
俺となずなと一緒が良いのか」

「うん!なずと椿も大好きだから‼︎」

「「ぶーっ」」

2人で思いっきり驚いてしまった


クッソ〜可愛すぎだろ。
まぁわかってる分かってるけど…


「変わらないなーお前は」

「え?何。ちょっと椿‼︎
頭ぐしゃぐしゃにしないで」

椿が凛の髪をぐしゃぐしゃにしてる



凛は真面目に見えて
少しどこか抜けてて

本当にそう言うところも好きだ…
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