秘密の糸Season1㊤
【晋一side】

バタン

俺は円花の家を出て、自分の家に帰った。


ガチャ


そして家の壁の背にもたれた。

 
「何やってんだ俺…。最低だ…。
…円花を泣かせた。」


バイトを俺の為にしてくれたのは、スゲェ嬉しかった。


円花の優しさが伝わった。


初めて井上に会った時、

 
円花に対して、好意を持っていた事はすぐに分かった。


だから井上に、何もされてないことを信じたかった。


…だから俺はあの時賭けに出た。


《何もされてないよな…?》


お願いだから、何もないって言ってくれ。


だけど円花は…嘘が、下手だった。


分かった瞬間


…嫌だった。


井上が、円花に触れていたことが…。


円花に触れて良いのは、


…俺だけなのに。 


俺はその時一気に不安になった。


ひょっとして俺が知らない間に、


円花が井上と浮気していたらなんて…。


嫌な考えが出てしまった。


だから円花は俺の物と分からすように、


とっさにあんな事をしてしまった…。


だけど円花を泣かせてしまった…。


自分が、ここまで独占欲が強かったと思わなかった…。
****************************************
< 290 / 642 >

この作品をシェア

pagetop