秘密の糸Season1㊤
そして、唇を離した。

「…武藤さん。」

「好きなの、須藤さんが」

そう、ウチは円花にあの話を聞いた時、

途轍もない嫉妬心が芽生えた。

そして、次第にそれが恋と分かった。

だけど須藤さんは円花が好き。

んなの初めから分かってる。

分かってるけど…。

だけどそうやって辛い思いすんなら、ウチが忘れさせてあげたかった。

例えそれが円花の変わりでもー…

あたしが今の須藤さんに空いた穴を埋めたかった。


そして、時間が経つにつれ、ウチはどんどん自分の気持ちが"止められない“ようになった。
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