傷だらけのココロに、癒しの愛を。〔仮〕
「えっと、みんなのことわかんないから
自己紹介してもらってもいいかな?」
朱理が早速切り出した。
「ああ、うん。そりゃそーか。
俺、木下浩一。
キノ、とかキノコって呼ばれてマス」
そう言ったのはクラスで1番背が高く
ムードメーカー的な存在のキノ。
さっき手を挙げて
声をあげていたのがこの人。
あたしとは基本的に違う人種の人だけど、
誰とでも分け隔てなく接するから、
あたしともたまに会話する。
「あたし広瀬唯。そこの美桜の
幼馴染やってます。」
にこっと微笑むのは小さな女の子。
身長は低いけど
ずばずばとモノを言う度胸のある
あたしの幼馴染。
ショートのボブがとても、可愛い。
ちなみにモテる。
本人は自覚してないけど、
唯に好意を持ってるって人の話は
幼馴染って立場上、よく聞く。
何が好きか、彼氏はいるのか…とかね。