最期の贈り物 ‐君への愛‐
「そんな変わんねぇんだからさ」
「変わりますよ」
「……俺、何歳にみえてる?」
高校生ぐらいだろうな。
高校、何年生だろう。
燐の整った顔立ちをジーッと見つめてると、惚れた?なんてふざけたことを言ってくる。
たった三十分程度で恋に落ちるような奴じゃないよ、私は。
これまで好きな人の一人もいなかったんだから。
「高校、三年生……?」
高校二年生か三年生か悩んだ末、出した結果はこれだった。
背が高いのと、顔立ちが整いすぎているのとで、すごく大人っぽく見える。
「あー、惜しい」
「えっ、惜しいんですか?ってことは……」
惜しいってことは、一歳、二歳くらいの差……?
私よりも随分と大人びた燐の年齢を当てるのは、だいぶと難しい。
「俺、高校二年生。優恵は、中学何年生?」
そうか、二年生だったのか。
全然大学一年生っていっても、通じそうなくらい大人びた高校生だなぁ。
私も、高校生になったらこんなに大人っぽくなるのかなぁ。
なんて、燐をみて夢を抱いた。
「中学二年生です」
「ふぅん。妹と同い年だな」