愛しの許嫁~御曹司の花嫁になります~
「すず亭がなくなってること知ってて、どうして迎えに行くなんて言ったんですか?」

「なんとなく……な、勝手な約束したけど、きっと茜ちゃんはここに来ると思った。すず亭がなくなっても、俺はここでもう一度、君と会いたかったんだ」

 すると、鷹野部長は抑えきれなくなったというように、私の腕を引き込んで思い切り私をその胸に抱きしめた。傘が手元から離れて地面に倒れる。お互いに薄着のせいでダイレクトに鷹野部長の体温を感じる。

その暖かな体温が私を包み込むと、心臓の鼓動がより大きく早くなった。


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