僕の天使 ~君が教えてくれた恋心~
突然の出来事に、私は固まる。
な、なんでこの人が…。
私は彼を知っていた。
木伏薫(きぶしかおる)。
その外見の良さと頭の良さから周りに一目置かれている。
彼が廊下を歩いていれば、そこにいた人達が端に避けて彼の道を作るくらいに。
有名だし、知らない人なんていない…。
でも、こんなに近くで見たのは初めて…。
アーモンド型のくっきりな瞳に、すっと伸びた鼻。
色の白い肌に、形の良い薄い唇がとても映えていて、その顔立ちの良さに思わず目を惹かれた。
でも1番は、
髪が……。
彼の髪は、他の色が少しも混ざっていない、
綺麗な銀色だった。