飛べない鳥に、口づけを。
その言葉に泣きそうになる。
あたしは頼りない薬剤師で、いっちゃんみたいに小沢さんを元気付けることすら出来ない。
それなのに、楽しみにしてくれているだなんて。
そんな幸せ気分に浸っていたあたしを、いっちゃんの新たな言葉が現実に戻す。
「祖母の薬を確認していたら……
あの……このインスリン、いつも祖母が使っているものと違うのですが……」
「えっ!?すっ……すみません!!」
あたしはいっちゃんに頭を下げながら、パニックを起こしていた。
小沢さんの処方薬が変わったのか?
慌てて処方箋を確認するが、いつも通りだ。
ということは……
「あの……あたしのミスです……
本当にすみません!!」