チェックメイト
「こんにちは。」

「こんにちは。本日はおめでとうございます。」

そう、今日は美月のおめでたい日なのだから。


この後、挙式も披露宴も滞りなく終わり私は感動の涙を流しすぎて気持ちが高揚していた。

美月、きれいだったな。

両親への手紙も感動した、あれはおじさんもおばさんも泣いちゃうよ。

料理も最高に美味しかったし、ブーケパスでブーケのお裾分けも貰えた。

「あー、泣きすぎた。」

二次会前の化粧直しで凜がまだ鼻をすすりながら涙を拭う。

「美月幸せそうだったな。」

「うん、すごく綺麗だった。」

「このブーケパスがちょっとプレッシャーだけどさ。」

おどけた凜に思わず笑ってしまう。

確かに私たち二人ともフリーだもんな。

「凜、二次会に期待してる?」

「うーん。ちょっと次元が違うからな~…今日は楽しむだけでいいかも。もう遊びだけじゃ済ませたくない年齢だしね。」

「うん、私も。今日は美月を目の保養にして来週からの仕事を頑張るわ!」

「あはは!なにそれー!」

だって美月は本当に可愛い。

潤くんと並ぶと本当に美男美女でため息がでるくらいなんだ。

「ねえ、あの先輩は?やたらと亜弥にからんでくるよね。」

「だね。仕事中も失敗が多いからよくからかわれるようになったのよ。」

「でもさりげなく助けてくれてたでしょ?」

「うーん。そうだけどさ。」

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