支社長は取り扱い要注意!
「こちらです」

階段のところで案内を終えると、店員は立ち去って行った。

2階席へと続く階段を平野さんと一緒にのぼると、下駄箱が見えてきた。

ここで靴を脱ぐようだ。

靴を脱いで下駄箱に入れると、平野さんが目の前の障子を開けた。

「どうも、お疲れ様でーす」

平野さんが声をかけると、
「お疲れー」

席に座っていた大橋さんが声をかけてきた。

先客は大橋さんを含める7人ほどがきていた。

「ど、どうも…」

わたしも平野さんの後ろで小さくあいさつをしたら、
「やっぱり、本当だったんだな」

「高畑さんが参加するって聞いた時、何かの間違いじゃないかって思った」

「珍しいな、明日は1万円札でも降ってくるんじゃねーか?」

彼らは驚いたと言うような顔でわたしを見ながらいろいろと言っていた。
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