「先輩、甘えるってなんですか?」
「え?何企んでるの?」




そんな実乃里を怪しく思ったのか鳳駕が聞き返した。




「いやー、夜ご飯食べるならー、ちょっと食べ物少ないかなーって思ってー。雪降ってきちゃったしー、お兄ちゃん、いや、お兄様買ってきてくれないかなーって。」




あー、それでニコニコしてたのね。





自分は外に出たくないからっていう実乃里の賢い作戦。




「えー、まぁー・・・・・いいけど。」





「本当っ!?」




「今日だけだぞ。で、何買うの?」




実乃里がスマホで見ながら鳳駕に頼む。




「ってことでよろしくー!」




「はいはい。」




鳳駕がだるそうにリビングを出ていった。




結局妹思いなんだよね。




鳳駕が買出しに行っている間に片付けを終えた。




テレビを付けると、街中のクリスマス特集をやっていた。




カップルが手を繋いで楽しそうにしている。




家族連れもみんな楽しそうに笑ってる。




そう考えたらクリスマスって、特別な日だよね。




「沙代ー?鳳駕そろそろ着くって言うから、これ並べよー。」




「分かったー。」



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