「先輩、甘えるってなんですか?」
実乃里が口を拭きながら頷く。




「そりゃもちろん。何年お兄ちゃんといると思ってんの?あれぐらい分かるよ。」




「だよね。私も分かった。美人なのに、鳳駕あの人苦手なんだねー。」




女の人は鳳駕が嫌がってることにも気付かず話し続けている。




「あれは酷いね。私でも引いちゃうよ。しつこい。」




急にきた実乃里の毒舌。




「確かにね。・・・・・・・ねぇ、ここから鳳駕呼んだらどうなるかな?」




私がいたずらっ子の笑みで実乃里に言う。




実乃里も何がしたいのか分かったのかニヤッと笑った。




「後でまたあの人に睨まれそうだけど、面白そう。じゃあ、今LINE送るね。」




実乃里が鳳駕にLINEを送った。




すると、鳳駕はスマホを取り出して私達の方を振り向く。




「よし、せーの!」




実乃里の合図で私達は思いっきり変顔する。




すると、鳳駕が爆笑しだしてその場で笑い崩れる。




女の人も私たちに気づいたみたいでこっちを睨む。




「鳳駕、こっちに来るね。」




「だね。」



鳳駕は適当に女の人をあしらってこっちに走ってくる。




そしてお店の扉がカランカランとなると、笑いながら私達の元へ来る。




そして、




「「「あははははっ!!」」」




3人で爆笑した。




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