由良先輩はふしだら


私と先輩はそれぞれ学年ごとの靴箱へと向かって、私は自分の靴箱を開ける。


あれ……。


そこには、朝にはなかったはずの上履きが上の段に置かれていた。踵の部分に『miko koshiba』と私の字で書いてある。その下には、私のローファー。


正真正銘、私の上履き。


嫌がらせした人がわざわざ戻したってこと?
え、でもわざわざそんなめんどくさいことする?


いろんな疑問が頭をよぎったけれど、とりあえず、無事に上履きが帰ってきたことにホッと胸をなでおろしてから、靴箱を閉めた。


とにかく今は、1日で第2の至福の時間!


「行こっか」


「はい!」

靴箱から出てきた先輩と昇降口で再び顔を合わせて、左肩にかけていた鞄を持ち直そうと、持ち手に手をかけた瞬間。


「……っ!」


手に痛みが走った。


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