由良先輩はふしだら


「ほんっと、バカな子だよ。……俺がちゃんとそばにいるから。大丈夫。離さない」


由良先輩はそう言うと、再びぎゅっと手を握ってくれて。


「うっ、先輩……」


こんなところで先輩に手を握られるなんて思ってもなくて、途端にバクバクと脈が速く鳴る。


「美子は今、どっちにドキドキしてる?ジェットコースター?それとも……」


「せ、先輩ですっ!」


「よし、なら大丈夫」



だんだんと角度が変わって、前のめりになっていく。



怖い、怖いけど。



思わず、先輩の手を自分からギュと握る。


すると、先輩も答えるように握ってくれて。



『大丈夫』



そう思えた時には、



「きゃあああああああああ!!!!」



そんな悲鳴に近い叫び声が周りで響いていて。


恐ろしいほどの重力に、ブワァンブワァンと、身体が震えて。


目をつぶってずっと先輩の手を握るのがやっと。


< 124 / 300 >

この作品をシェア

pagetop