由良先輩はふしだら


何度も言うけど、地味で何の取り柄もない私が、由良先輩みたいに人気者の先輩と付き合えるわけがないのはわかっている。


恋人なんて出来たことないし、告白されたことなんてもちろんないし、誰かが私を好きかもと噂されたことなんてこともない。


勉強だって運動だって、中の下。


あんなにキラキラしてる由良先輩と同じ学校にいて、同じ空気を吸えているだけで結構奇跡だと思っていた。


それなのに今、そんな先輩に私は人生初の告白とやらをしちゃったのだ。


振られる前提の告白だけど。


「いいよ」


「……」


ん?


先輩、今なんて言いました?


「…えっ?」


思わず聞き返してしまう。


「だから、付き合おう」


えーーーーーーー!!!!!



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