由良先輩はふしだら
「急いで!」
運転手の人が窓を開けてそう言うので、私たちは慌てて車に乗り込む。
由良先輩が危ない。
最悪の状態を考えて、怖くて、手が震える。
車に乗り込むと、車はすぐに発進した。
事故って……私が栞と遊んでいる間に?
日高先輩はこのこと知っているんだろうか。
いや、親友だからもちろん知ってるんだよね。
もしかして、日高先輩がこの人たちにお願いして私のこと探してきてくれたとか?
「あの、由良先輩は、由良先輩は助かるんですよね?!」
男子大学生2人に挟まれながら後部座席に座って。
私は、私に声をかけてくれた1人にそう詰め寄る。
「……ふっ、」
相手の人は、窓に顔を向けたまま確かにそう声を漏らした。