由良先輩はふしだら


「ダメだよ、美子ちゃーん。知らない人の車に乗っちゃ。高校生にもなってそんなこともわかんないの?」


ニヤニヤした顔をこちらに向けながら、私の肩に手を置く彼。


「えっ……」


……嘘、でしょ?


一気に血の気が引いた。


「えっ…て。いやでも、まじ、由良の名前出せばチョロいって言ってたけどここまでとはな〜バカで助かる〜」


隣の男性も、そう言いながら笑い出す。


嘘でしょ?


嘘でしょ?


「あの、由良先輩が倒れたって」


「ちょ、此の期に及んでまだそんなこと抜かすの?嘘だよ。うーそ。ハハッ、バカだねー美子ちゃん」


気持ちが悪い、名前なんて呼ばないで。


好青年、はたから見たら100%そう見える彼ら。
まったく疑いもしなかった。
この人たちが言うように、私ったらほんと、バカだ。


由良先輩の名前を聞いただけで反応して、頭の中先輩ばっかりで。


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