由良先輩はふしだら
「ほんっと、おかしな子だね〜。まぁ何言われても止めてあげないんだけど」
♪〜♪〜♪〜
目の前の男性が、私の太ももを撫でて制服のブラウスに手をかけた時、どこからか着信音らしきメロディが鳴った。
「チッ」
そんな舌打ちが、建物によく響いた。
「何?」
彼は、そう言って画面を1タップすると、スマホを横に滑らせるように置いた。
『タツキ先輩に連絡しても全然取らないんだもん。ねぇ、早く帰ってきてよ』
スピーカー音になっているスマホから、相手の声が聞こえる。
「は?冗談?今いいとこなんだよね、邪魔しないで?」
『えっ、ちょ、もしかしてアキくん、』
「杏樹〜小柴美子に痛い目見せてやってってアキラに頼んだのお前だろ?今更こんなところで終われっていうのが、」
私の右手を固定している、さっき車の中で杏樹さんという人と連絡していた人がそう言った。