由良先輩はふしだら
「で、どうすんの広真。美子ちゃんにキスされただけでそんな女子中学生みたいな顔しちゃってさ」
「ほんっと、……それ以上言ったら許さないから」
隣でポケットに手を突っ込んだまま立っている宙を見上げてキッと睨む。
「ふっ、わかったよ。でもまじで見せてあげたいな、美子ちゃんにその顔」
「……っていうか、宙、美子のこと狙ってるんじゃねーの」
前に、美子のこと気に入った、なんて言ってた。
「だったらどーすんの?俺に譲ってくれるの?」
「……っ、」
中途半端に触れて好きにならないってきっぱりと言った挙句、たくさん傷つけて彼女を突き放したんだ。
そんな俺に、美子とこれ以上どうにかなりたいなんていう資格ないと思っている。
「宙が恋人になった方が、美子は幸せになると思う」
パッと宙から目をそらしながらそう口にする。