由良先輩はふしだら


「……急にごめん」


私の前にきてそう謝った先輩。


2日ぶりの先輩は、やはりかっこよくて、息をするのを忘れそうになる。



「……あ、いや、全然。びっくりしましたけど……」


どうして先輩が、わざわざ教室に来てまで私に会いにくるんだろうか。


先輩の息遣いからして、急いで来たことが伝わる。



パニック中の頭を一生懸命動かしながら、思いついた原因。


「あ!も、もしかして、この間のこと怒ってるとかだったらっっ、本当にっ」


「今から、美子の時間、俺に少しくれない?」


「えっ、」


先輩のセリフに、再び黄色い声が上がって、別のところでは、「小柴さんって由良先輩と別れたんじゃなかった?」なんて声も聞こえてくる。


でもそんなことどうでもいい。


今、先輩に、すごいことを言われてしまった。


イマカラ、ミコノジカン、オレニスコシクレナイ。


「はいっ、」


頭で理解するよりも先に、そう返事をして。


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