由良先輩はふしだら





「昼、一緒に食べよ」


「え!いいんですか?!」


翌日のお昼休み、由良先輩に《ちょっと昨日のとこに来て欲しい》なんてメッセージをもらって、


緩んだ顔がバレないように急いで昨日の階段へ向かうと、由良先輩がポケットに手を突っ込むいつものスタイルで私を待っていた。



しかも、これからお昼一緒に食べましょうなんて…。


失神しそうである。


「付き合ってるんだし、普通だよ」


「でも、どうして…」



私のことなんて好きじゃないから、極力関わらないのかと思っていたよ。


「正直に言うと…教室にいたくないっていうのが本当かな」


どうして?
それ以上聞こうとして言葉を飲み込んだ。


付き合っているけどそれは形だけで、私が由良先輩のテリトリーに好き放題入っていいわけじゃないから。



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