由良先輩はふしだら
「……嘘っ、」
「俺が嘘言ってるように見えるの?」
先輩の赤い顔と、そんな顔とは正反対の温度をしている冷たい手。
恥ずかしさと緊張、っていうのが、なんとなく私にも伝わってきて。
「今の俺、すげーカッコ悪い顔してるよね。けど、隠す余裕ないくらい、必死だから。誰にも取られたくなくて、今すぐ俺だけの女の子にしたいって」
ずっとずっと大好きで、遠くで見ているだけで、それでいい、それが幸せだって思ってて。
それなのに、偶然、あの外階段で出会って告白してからというもの、そんなんじゃ全然足りなくなって。
誰よりも一番近くで、由良先輩の笑顔が見たくて。
先輩の一番好きな人を知って、代わりだってわかってても、笑っていて欲しくて。
どんどん欲張りになって。
『女の子として、由良先輩に見てほしい』
絶対叶うことなんてないと思ってて、でもなによりも大きな夢で、願いだったから。