由良先輩はふしだら





先輩たちから呼び出されたあの日から、私の身の回りで嫌なことが次々と起こるようになった。


「あれ……」


あの日から3日。


「どうした美子。……えっ、上履きは?」


私の靴箱を覗きこんだ栞がそう聞いてくる。


「……ない」


空っぽになった靴箱を見つめたまま、ポツリと呟く。


「うっわ、また〜?これで何度めよ」


ため息混じりに怒った口調の栞。


口ごもる私に、栞が


「とりあえず、事務室からスリッパを借りてこよう」


と言ってくれて、私たちはそのまま、昇降口横にある事務室へと向かった。


呼び出された日から、教科書がなくなったり、体育終わりに更衣室で着替えようとしたら制服が隠されたり、嫌がらせのようなことが起こるようになっていた。


先輩たちの指示で、クラスメイトの誰かがそうしているのはわかっているけれど。


正直かなり凹んでしまう。

今まで普通に仲良くしてくれていたのに。


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