由良先輩はふしだら


「楽しそうだったけど、どうなの?先輩とは」


「うん、やっぱり隣にいれることすごく嬉しいなぁって思う。前の私じゃ夢にも思って見なかったことだもん」


体育館でストレッチをしながら、栞にそう話す。
嫌がらせとかが全然気にならないわけじゃないけど、由良先輩といるとそういうの本当に忘れられるんだ。


「美子が楽しいならいいけど……」


『心配』口にはしないけど、そう思ってくれてる栞にもちゃんと感謝してる。


「ありがとう栞。いつも話聞いてくれて」


こんなに友達思いの栞に、心配させてばっかりのことに申し訳ない気持ちもあるけれど。
今は、ありがとうと伝えることが精一杯。


「いや、私は何も……」


「はーい、整列」


栞が顔を晒して口ごもったタイミングで、先生が体育館に入ってきた。


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